デザイニング・インタフェース

デザイニング・インターフェース ―パターンによる実践的インタラクションデザイン

デザイニング・インターフェース ―パターンによる実践的インタラクションデザイン

Eclipseプラグインを開発する場合,GUI開発が伴う場合が多いと思います。そこで,デザインの勉強もしてみよう,ということで読みました。

この本は,ソフトウェアの「ユーザインタフェースデザイン」と「インタラクションデザイン」のベストプラクティスをパターン集にしたものです。以下の視点から合計94個のパターンがオールカラーで紹介されています。

  1. ユーザの行動(ユーザの特性)
  2. コンテンツを整理する
  3. 動き回る(ナビゲーション)
  4. ページを構成する(レイアウト)
  5. 事を行う(アクション)
  6. 複合的なデータを表示する
  7. ユーザからの入力を受け取る
  8. 制作/編集ツール
  9. よい見た目にする

各パターンは,概要,利用場面,理由,用法,事例という章立てで分かりやすく説明されています。

私にとって初めて見るパターンは一つだけでした。その他は結構馴染みのあるものばかりでした。おそらく,様々なツールを使って仕事している方々にとって,馴染みのあるものばかりだと思います。ただ,膨大なそれらのUIをパターンカタログとして整理されているおかげで,今後のGUIアプリ開発に本書はかなり役立ちそうです。もちろん,全てのパターンを網羅しているわけではありません。例えば,Eclipse Formsでパターン化されている,Master/Detailsブロックは本書に含まれていません。

本書のようなデザイン論の理解と,実装に用いるGUIプラットフォーム(例えばSwingとか)の知識,の両方が備わったとき,最強のGUIアプリ開発者になれるでしょうか。もちろん,商業レベルのGUIアプリ開発ではデザイン専門家とプログラマーは別の人でしょうが,オープンソースプロダクツの場合デザインとプログラム開発を同一人物が行うことが多いのではないでしょうか。

ちなみに,上記9についてはプレゼンテーションを作成する場合にも役立つ情報が含まれています。