ドキュメントを読むことの大切さ

最近はEclipse開発ばかりになり,サーバ管理程度になってしまいましたが,数年前はLinuxにはまっていました。Eclipse同様,Linuxをベースとしたディストリビューションオープンソースプロダクツの集合体と言えると思います。当時,それらのオープンソースプロダクツを組合わせて,あるシステムを構築していたのですが,そのときに学んだことで今の自分に強く影響を与えたことがあります。それは,ドキュメントを読むことの大切さです。

当時,まだまだ知識が不十分で,Linux向けオープンソースプロダクツをうまく使いこなせず,苦労していました。コンパイルできない,設定がうまくいかない,等々。早く動かしたいばっかりに,あまりドキュメントを読まず,Webを検索して見つけた記事を参考にしていたのです。そして,当時お世話になっていた会社の上司に,しばしば使い方について質問に行きました。しびれを切らした上司は大体以下のようなことをおっしゃいました。

付属しているドキュメント(1次情報源)には全て目を通したのか。無料で使わせてもらえるだけでもありがたいのに,わざわざドキュメントまで用意してくれているのだから,それを読まないなんてその開発者に失礼だろう。ドキュメントをしっかり読んで開発者へ敬意を表さねばならない。

この言葉は,かなり強烈に記憶に刻まれました。おっしゃるとおりだなと思いました。しかも,HOW-TO等の2次情報源を頼りに最短距離でうまく動かそうとして問題にぶちあたり長時間悩んでしまい,あとで1次情報源のドキュメントを読みなおすことであっさりとその問題を解決できた,ということがよくあります。

この言葉を聞いて以来,なにかオープンソースプロダクツを使用するときには,付属する全てのドキュメントに必ず目を通すようにしています。この教訓を与えてくださった上司には本当に感謝しています。